好きだなあと


、紫色のフジらしいフジも好きだが、ぼんやりと白っぽいのも好きだ。

真っ白ではない。ピンク色でもない。
きれいだなあ、好きだなあと何枚も写真を撮っていると、さまざまな声が背後を通り過ぎていく。

あらこれ、なに?これもフジ?
なーんか、ぼやけた色ねえ
これって枯れてるのかしら?
日当たりが悪いのよきっと
栄養不足じゃない?
年?あたしと一緒だわ。あはははは…

そりゃあ、奥の方の紫色のフジに比べたらぼやけているけれど……。
わたしは好きだなあ。

紫の藤棚の下を通れば、
ここのフジって短いのねぇ
去年の方がずっと綺麗だったわよ
足利のなんとかパークのフジは素晴らしかったわねえ
そうそう、あそこのはすごいすごい。トンネルになっててね
ここはまだ見頃じゃないんじゃない?
などなど、今までにいいものをたくさんご覧になっているせいなのか、おばさま方の感想は目の前の花に手厳しい。

ゆっくりゆっくりと、腰の曲がったおばあさんが歩いていた。先を歩く息子らしい人の後を追うのを諦めたように立ち止まると、首を横に傾けて藤棚を見上げ、今年も藤が見れてよかったぁと独り言のように言った。

車椅子を押しながら並んで歩く介護師らしい女性たちは、藤、見れてよかったねえ、亀も見たねえと、座っている老人たちを覗きこむように陽気に話しかける。ゆっくりこっくり頷いて、控えめに老人たちは微笑む。

花はただじぶんの色と姿形で、咲きたいときに咲いている。Lees recommends Rain love hudiei shangui Bo quiet life hueiri Don't meet 美丽永远绽放 You are the only one 为精彩追逐
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